熟年夫婦の在宅介護生活365日「胃ろう・気管切開・嚥下マヒ・糖尿病・認知症・」心臓は生体弁・人工血管・脾臓は摘出・それでも人生は一度限り・100才を目標に生きていきます。

日本百名山を完登したけれど・寝たきり要介護5の妻を介護しながら夫の寺ちゃんが描く、子供時代と青春時代、そして今。

№25 僕たちは、 雨の日は学校へ行かれない

今の子供たちには 想像できないことだ

僕は 雨の日 学校へ 行かれない

理由は 「傘が無い、かっぱ が無い」

学校へ 行かなくても トタン屋根の家の中で

レスリングの真似事したり かくれんぼしたり

めんこ したり ベーゴマしたり した

雨漏りが するので やかん なべ バケツ

全部だして 受ける 「チャプン チャプン」

あちこちから 歌が 聞こえる

トタン屋根のトタンは  使い古しなので

穴が 一杯 開いていた

 

夏の午後

土砂降りの中

「こんにちわ」と言って

担任の「寺尾」先生(女の先生)がきた

「ハイ」って 番傘を くれた

「今度 雨 降っても 学校にくるのよ」

そう言って 給食のコッペパンもくれた

 

僕は いつまでも 手 振って 見送った

その後も 垢で汚れた上着の下に着てるもの

木綿のシャツも 持ってきてくれた

お父さんも お母さんも 子供 作っても

きれいに 育成していくなどと言うことは 

しなかった 子供は何とか生きていくと思っていたのだろうか

 

家には 「おやつ」の時間は無い

無論「おやつ」は無い

よその家には「3時のおやつ」がある

お菓子がある

うらやましかった

「おやつの時間だから バイバイ」

そう言って 友達は 行ってしまった

 

そんなころだから

傘が無い 学校へ行かれない

僕は それが 自分のところでは 当たり前と思った

物がない カネが無い 貧しさも 家族揃ってのご飯は 嬉しかった。

 

難転 なんてん 災い転じて福となす 正式名は「南天」 散歩中 撮影1/1

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記事と 写真は 無関係です 目の保養にと思います 作者より1/3