熟年夫婦の在宅介護生活365日「胃ろう・気管切開・嚥下マヒ・糖尿病・認知症・」心臓は生体弁・人工血管・脾臓は摘出・それでも人生は一度限り・100才を目標に生きていきます。

日本百名山を完登したけれど・寝たきり要介護5の妻を介護しながら夫の寺ちゃんが描く、子供時代と青春時代、そして今。

2016-02-01から1ヶ月間の記事一覧

№39 僕は 彼女に 一目惚れ

編集長に 呼ばれた 「〇〇くん 下の運輸に これ 持ってって」 はい と返事して その A4くらいの 分厚いの 抱えて エレベーターに 飛び乗った 僕は 編集長付きの若手社員 指示により 議事堂の記者クラブとか 警視庁の記者クラブとか 飛んでいく 外回りの敵は …

№38 とっくみあいの喧嘩

僕の お母さんは 寅年の女 甲の虎 と言う 類いまれな女 僕たち 4兄弟は 勝気な母親から 優しさ 喧嘩 げんこつ 張り倒す いろいろ 学んだ お父さんは いい男 優男 もてたな 性格は 付き合いが良くて ニコニコしていた 誤解なんだ 「あそこの女のところで何 し…

№37 野毛山へ遠足

その日は 野毛山へ遠足の日だった 朝は 曇り空 電車に乗り 京浜急行線の日ノ出町駅に 着いたころ ポツリ ポツリ 雨になった 傘とか 合羽とか 雨具らしいもの 持っている子 親は 少なかった 昭和20年代の後半のころ みんなが 貧しかった 右も 左も 前も 後ろ…

№36  20才の女の子は逝ってしまった 虹の橋へ

「猫 拾ってきたの 飼っていいでしょ」娘の久美子が 全身 ずぶ濡れのまま 帰宅して 玄関で 両腕の中で ニャーニャーか細く 鳴きやまない 子猫を 見せて くれた 「うん いいよ」 今更 何も 言うことはない 学校の帰り道 友達と国道の歩道を 傘さして 歩いてい…

№35 四畳半 一間のアパートで

「今度の日曜日に アパートにいくね」と彼女が 言った 「うん いいよ」と僕は言った。 車は いいのに 乗っているけれど 住まいは 古い 木造のアパート 二階の角部屋の四畳半 一間のところ 寝るだけ ふとん しかない 実家から 自立して 間もないころだった。 …

№34 映画 見に いかない

「ね 今度の休み 映画 見に いかない」僕は 彼女に 言った 「なんの 映画」彼女は 言った 僕は「とらさんの」って言った 「いいわよ おごってくれんの」 ぼくは「うん」と頷いた 映画の中で とらさんが 三人の女子に 写真 とるところ チーズって言うところを…

№33 出会いは偶然なのか 必然なのか

前世から 決められていたのか この世で めぐり会う こと パッと見て ドキンとして あっ と思った この人だ この人とめぐり会う為に 生きてきたんだ すごいことだと思う バス1本 電車1本 乗り遅れても また 車の場合 信号一つ 赤になっても エレベーター も …