№38 とっくみあいの喧嘩
僕の お母さんは 寅年の女
甲の虎 と言う 類いまれな女
僕たち 4兄弟は 勝気な母親から
優しさ 喧嘩 げんこつ 張り倒す
いろいろ 学んだ
お父さんは いい男 優男 もてたな
性格は 付き合いが良くて ニコニコしていた
誤解なんだ
「あそこの女のところで何 していた」
お父さんは 待ったと手で 顔を覆った
「違うんだ とり を しめたんだ」
お父さんは 和洋中の料理人
勤務先は無い
要望があると でかける
包丁一本持って でかける
腕前は 中々だと思う
天ぷらでも 豚カツでも 先様の要望で
パッパッと やる
そして お金 もらう
残った 半端ものは いただき 調理されて
美味しくなって 僕たちの お腹の中に はいる
お母さんは むしゃくしゃしてくると
隣の家に いく
「面白くない」
そう 言って でてきた 家の人に 食ってかかる
向こうも なにを!!
喧嘩になる
二人とも 玄関から なぐりあいのまま
道に でてきて 取っ組み合いの喧嘩をする
殴り合い 蹴飛ばしあい
みんなが でてくる 野次馬が 多い
仲裁が 「やめろよ」って くる
二人を 引き離し 終わる
日常茶判事だ
取っ組み合いの喧嘩なんて
僕たちは そんな お母さんに 育てられた
兄弟四人は 大きくなって 立派な人に なりました。
墓参りに いく 手 合わせる
その時のことが 思い出される。
お母さん あなたは 強く 逞しく 立派でした。
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