熟年夫婦の在宅介護生活365日「胃ろう・気管切開・嚥下マヒ・糖尿病・認知症・」心臓は生体弁・人工血管・脾臓は摘出・それでも人生は一度限り・100才を目標に生きていきます。

日本百名山を完登したけれど・寝たきり要介護5の妻を介護しながら夫の寺ちゃんが描く、子供時代と青春時代、そして今。

№44  戦争が 終わって

昭和20年代

戦争が 終わって

焼野原

トタン屋根の家

よそも うちも みんな 同じ

 

子供は 育つ

僕は 兄がいて

弟がいて 

遊びに いく時

弟を 連れていく

 

遊びから 帰ってきて

腹 空(す)くと

おやつのあんぱんとか

ビスケット とか 羊羹とか

そんなもの 無いので

どんぶりに 片栗粉 いれ

タマミツ(人工甘味料)いれ

お湯 いれて 

溶いて ドロリとしたの

温かいうちに スプーンで 食べる

 

貧乏の王様って 僕たちのこと

金持ちではないっていうだけで

日常生活は 至って 明るい

男の兄弟が四人いて

お母さんは ほうきで追い回す

お父さんは カレーライスの名人

SB のカレー粉 

とっても 良い匂い

みんなで 食べる カレーライス

大なべが あっと言う間に カラになる

 

僕は 何もかも 叶って

何 一つ 困っていない

人生は 満ち足りている

お金も あるし

しかし

貧乏の時の あの 屈託のない笑顔

笑い声

戻りたくても 誰も いない

人生の幸せは

どこに あるのだろうか

「心のなかの宝石箱」

時々 覗こう

みんなの笑顔が 呼んでいるよ

 

もう 春だってね~ うん そうだよ きれいに咲くんだ~

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